不妊治療を進めていく過程で、男性パートナーが積極的ではなく、消極的な態度に悩まされている女性は少なくありません。その場合には、どうしたらいいのでしょうか? いくつかの考えられる原因と共に、その対処法についてまとめてみました。
不妊治療における役割に対する認識の差
昔から「なかなか妊娠しない、不妊かも?」となりますと「女性の問題」と考えられてきました。その影響もあるのでしょうか? どうしても「不妊治療は女性の責任」と捉えられる傾向があります。また実際に不妊治療が開始されますと、検査項目も受診回数も女性の方が男性より多くなりますので、男性パートナーは自分の役割の重要性に気づき難いのかもしれません。しかし、不妊原因の約半数は「男性側の問題」、具体的に言えば「精子の異常」ですので、不妊治療における男性の責任も大きいのです。まずは「男性不妊も意外と多い」という意識を高めてください。
▼対処法:男性側と女性側の役割分担の見直し
前述しましたが、不妊になる原因は男女半々ですので、男性パートナーには「男性不妊も意外と多い」ことを認識して頂き、不妊治療において男女の役割は平等であることを理解し合うことが大切です。
不妊治療におけるお互いの役割を共有することで、男性パートナーも積極的になり、お互いを尊重して治療に取り組むことに繋がります。結果として、不妊治療を通して夫婦の絆を深めることができます。
ストレスの表現法の違い
不妊治療には、男性にも女性にも双方に色々なストレスがかかります。とくに、検査項目も受診回数も多い女性側には、精神的・肉体的・物理的(時間的)ストレスが負荷されます。一方で、精液検査(精子検査)がメインになる男性側の精神的な負担も避けられません。双方にストレスを上手に発散させることが大切です。
一般的に、ストレスを感情的に表現する傾向が乏しい男性に対して、女性は その逆になる傾向があります。その結果、夫婦間でコミュニケーションが取れなくなり、男性側の消極的な姿勢に繋がってしまう場合があります。
▼対処法:コミュニケーションの改善
夫婦間で定期的に話し合う時間を確保する意識を高めていきましょう。不妊治療に伴うお互いのストレスの内容を共有することが不可欠です。またストレスの表現法の違いを理解し合い、お互いを尊重しながら協力して乗り越えていくことが大切です。
なかなか話し合うことが上手くいかないご夫婦には、 黒田IMR 院長のカウンセリングを活用することも視野に入れて頂ければと思います。夫婦の関係性が希薄化してしまう前に、気楽にご相談ください。
精液検査・精子検査に対する抵抗感
不妊原因の約半数は「精子の異常」ですので、治療を開始する前に(できれば なるべく早い時点で)精子の検査は必要不可欠です。しかし、男性にとっては、心の負担が大きい検査になります。採取することに抵抗感を感じる男性も多いことでしょう。また結果が良くなかった場合への不安感もあり、検査の必要性を理解していても、なかなか検査を受ける気持ちになれず、後回しにしてしまうケースも少なくありません。
▼対処法:精液検査・精子検査への理解を深める
精子の状態、具体的に言えば「精子の機能が良好か否か」を正確に見極めること、そして 「その精子のタイプに適正な治療指針を組み立てる」ことが『不妊治療の鍵』になります。
精子を精密に検査することの意義や必要性を丁寧に説明して情報共有し、男性パートナーの意識を上げて抵抗感や不安感を和らげることが重要です。
黒田IMR の精子精密検査では、高度な技術により高精度に精子の機能を解析できます。事前に精子側の詳細情報を正確に把握することにより、効率的な上手い妊活をしてください。治療の回り道をしないためにも、気楽にご相談ください。
治療への関心の差
夫婦間において不妊治療に対する考え方や思い、意識に差が認められたまま、改善することなく治療が始められた場合には、治療中のお互いの姿勢にズレが生じ、お互いを思いやる気持ちが乏しくなる傾向になります。結果としてトラブルの原因になる可能性があり、とくに女性側が積極的に取り組む一方で、男性側が消極的なケースでは、夫婦が対立してしまうこともあります。治療開始前に夫婦の気持ちを共有しておくことは大切です。
▼対処法:治療への思い・意識を共有する
不妊治療を進めていく過程では、互いを尊重する気持ちを忘れず、とくに精神的に支え合うことが大切です。治療に対する考え方に夫婦間で違いがある場合には、事前にその点に関して しっかり話し合いをして、治療への思いや意識を共有しましょう。お互いの立場を尊重しながら、協力して治療に取り組むことが成功への第一歩です。
経済的負担への不安感
不妊治療に伴う経済的な負担に抵抗感や不安感があり、男性パートナーが治療に対して消極的になることがあります。現在でも不妊治療は、治療内容や女性の年齢によっては自費診療ですが、2022年4月より保険適応になりましたので、経済的な負担が軽減したご夫婦も多いことと思います。
注意すべき点は、保険診療枠内の画一的な治療では成果に繋がり難いケースもあるという点です。その点を正確に区別した上で、適正かつ有効な不妊治療を選択して頂きたいと思います。
▼対処法:経済的負担への対策
不妊治療の費用について夫婦で話し合い、お互いの貨幣価値を共有することが重要です。
また注意点は、保険と自費の不妊治療の内容の違いについて、夫婦で正確に理解することです。保険診療枠内の画一的な治療ではなく、自費診療だからこそ『適正かつ有効な不妊治療』を選択でき、成果に繋げられる場合もあります。
まとめ
不妊治療は夫婦で取り組む課題です。夫婦にとって大きな心理的・身体的・経済的負担となる不妊治療だからこそ、お互いの気持ちを共有、理解して協力し合うことが不可欠です。男性パートナーが消極的な場合は、コミュニケーションを取るための時間を確保してみましょう。
また精液検査・精子検査の重要性や必要性を深く理解する努力や、治療への意識共有、経済的負担への対策など、様々な対処法を試みることが大切です。夫婦で寄り添い、支え合いながら、不妊治療に取り組む姿勢が良い成果に繋げることができる第一歩です。
また不妊治療は長期にわたることも少なくありません。定期的な休息や趣味の共有をしてストレスを和らげる工夫をして、夫婦関係を良好に保つことを心がけましょう。治療を通して夫婦の絆を深めるためにも、お互いを思いやり、とくに精神的に支え合うことが何より大切になります。
黒田IMRでは、「完全な個室」で「十分な時間」をかけた「院長カウンセリング」を受けることができます。ご夫婦で相談にいらしてください。