不妊治療における気をつけるべきトラブル5選

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不妊治療における気をつけるべきトラブル5選

不妊治療は、夫婦にとって様々なことが大きな負担となります。
そのため、夫婦間でのトラブルもしばしば。
今回は特に気をつけるべきトラブル5つについてまとめました。

夫婦間のコミュニケーション不足

不妊治療は夫婦にとって大きな心理的負担がかかるため、お互いの気持ちを伝えて十分に共有し合うことが重要です。治療に対する考え方やストレスへに対する対処法の違いなどが原因で、夫婦間のコミュニケーションが不足しがちになり、お互いを思いやって許し合う心が狭くなることもあります。結果として、夫婦間に心の溝ができてしまうことも少なくありません。
また治療の進捗状況に伴い、それぞれの気持ちも変化するものです。積極的に定期的な話し合いを設けてお互いの気持ちを理解し合う努力をすることが大切です。その優しい気遣いが、お互いを支え合うことに繋がり、円滑な不妊治療の実現になります。

治療への姿勢の違い

不妊治療に対する夫婦の考え方、また熱意や意識に差がある場合、トラブルの原因になることがあります。例えば妻が積極的に治療に取り組む一方で、夫が消極的だと、お互いの理解が得られず、夫婦関係に亀裂が生じる可能性があります。もちろん、その逆もあります。夫婦で不妊治療に向き合う姿勢が異なると、お互いの理解が得られずストレスが高まりますので、治療に対する考え方や気持ちを共有してから取り組むことが重要です。お互いの立場を尊重して治療に向き合う姿勢があれば、円滑に不妊治療を進めることができます。

身体的・時間的な負担の差

不妊治療は夫婦にとって心理的負担がかかるだけではなく、経済的にも大きな負担となりますが、最も気遣うべき点は、不妊原因にかかわらず、女性側の検査と通院回数が男性側に比べて多い点です。女性が受ける検査の中には痛みを伴うものもあり、精神的なストレスのみならず身体的な負担がかかります。また通院回数が多くなるということは医療機関に拘束されてしまう時間が長くなるということですから、仕事をもつ女性にとってはスケジュールの調整管理がストレスになります。
夫婦どちらか一方の負担が大きすぎると、夫婦間の不協和音につながる可能性がありますので、お互いの負担を理解し合い、協力して乗り越えていこうとする、不妊治療に対する夫婦の強い気持ちを共有することが大切です。

セックスをめぐる問題

不妊治療は排卵期に合わせたタイミングで実施されるため、精子禁欲期間も考慮しなくてはなりません。精子禁欲期間には適切な期間があり、長すぎても短すぎてもいけません。そのため、夫婦の性生活に影響が出ることがあり、性生活に伴うストレスが高まることで夫婦関係にも影響が及ぶ可能性があります。お互いの気持ちを共有し、柔軟に対応することが大切です。

職場の理解不足

不妊治療を受けるためには、しばしば職場を休む必要があります。とくに女性側の受診回数は男性側より多くなります。職場の理解が得られないと治療に集中できなくなったり、ストレスが高まる可能性がありますので、職場の理解を得るための働きかけも重要です。

まとめ

不妊治療は夫婦で取り組む課題です。夫婦にとって大きな心理的・身体的・経済的負担となる不妊治療だからこそ、お互いの気持ちを共有し、協力して乗り越えていくことが重要です。コミュニケーションを密に取り、治療への姿勢や負担の差を埋めていくことで、良好な夫婦関係を強化し、より良い治療につなげることができます。またセックスをめぐる問題や職場の理解不足にも注意を払い、柔軟に対応することが大切です。

また不妊治療は長期にわたることが多いので、定期的な休息や趣味の共有をしてストレスを和らげる工夫をすることで、夫婦関係を良好に保つことができます。治療を通して夫婦の絆を深めるためにも、お互いを思いやり、支え合うことが何より大切になります。

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Author information

黒田インターナショナル メディカル リプロダクション院長。不妊治療で生まれてくる子ども達の健常性向上を目指して「高品質な精子の精製法および精製精子の機能評価法の標準化」と共に「次世代の不妊治療法」を提唱し、日々の診療と講演活動に力を注いでいる。

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