男性がやるべき『上手な妊活法』7選!

上手な妊活方法

妊活を意識し始めたら、まず「何からやるべきだろうか?」と、戸惑う男性も多いことでしょう。情報が多すぎる現代社会ですので、一層混乱してしまいます。この記事では、男性側の『上手な妊活法』をまとめました。是非お役立ていただき、効率の良い妊活をしてください。

目次

1.妊活開始に向けて「妻とよく話し合いましょう!」

妊活のときの妻と話合う

妊娠するためには、女性の月経周期において最も妊娠する可能性が高いと考えられる「排卵日」に性交をとることが必要です。しかし、妻自身が正確に排卵日を見極めることは なかなか難しいことです。ですから、妊活に向けて努力して半年位経過しても妊娠しない場合には医療機関への受診(相談)も視野に入れてください。

受診に際しての重要なポイントは、事前に夫婦で『妊活への思いについて、

例えば

「不妊治療をしても妊活を頑張りたいのか」

「不妊治療をすることで お互いの関係に どう影響があると思うのか」

「不妊治療して妊娠しなかった時、二人で気持ちを切り替えられるのか」

「子供がいても いなくても 夫婦としての幸せを どう築いていくのか」

双方の正直な気持ちを伝え合うことです。

妊活に向けて二人の気持ちを一つにした上で、一緒に受診し、まず検査だけでも受けられることをお勧めします。双方に思いやる気持ちを忘れずに、まずは 前向きに検査を進めていきましょう。

女性側の検査は沢山あり、中には痛みを伴う検査もありますが、男性側の検査は主に「精液検査」になります。自身の精子に対する検査となりますと精神的な負担も避けられませんが、なるべく早い時点で精液検査を受けることが最も効率的な妊活法になります。ぜひ前向きに考えてください。

また女性側の検査は月経周期に合わせて進めていく必要がありますので、女性は男性より受診頻度も多くなり、沢山の検査に対する不安感もあります。つまり、検査を進めていく過程においても、女性側には仕事とのスケジュール調整や通院に伴うストレスなど、時間的・精神的・肉体的な負担が多くかかりますので、妻に「大変だけど、頑張ってね!」とか、「お疲れ様!」とか、「僕ができることがあれば協力するから、何でも言ってね!」等、「私(妻)が一人で大変な思いをしているわけではないんだ」という、夫からサポートされている実感を伝えてあげることが円滑な妊活の第一歩になります。一言で言えば、男性がやるべきポイントは『妻への精神的なサポート』になります。

2.早い時点で「精子の検査を受けましょう!」

精子の検査

「なかなか赤ちゃんができない、不妊かも?」となりますと、その原因は女性側にあると思われがちですが、実は、不妊になる原因の約半数は男性側の精子に問題がある場合、すなわち「精子異常」です。男性にも「男性不妊も意外と多い」ことを知っていただき、ご夫婦で協力し合うことが大切です。

また精子異常を発症させている原因が検査により明確になり、生活習慣の改善や手術などで改善が期待されることもありますが、実は、なかなか難しいケースが多いのも事実です。後者では、サプリメントや漢方薬などの効果も期待できません。

無駄なく効率的に妊活を進めるためにも、なるべく早い時点で精子の検査を受けられることをお勧めします。結論から申し上げれば、「精子の問題をいかに解決できるか!」が妊活の鍵になります。

3.不妊治療を考え始めたら「治療開始前に妻と再度よく話し合う時間を取りましょう!」

不妊治療の相談

不妊治療をしても皆が妊娠できるわけではありません。そこに生殖医療の辛さがあります。治療が開始されますと、心理的・身体的・経済的負担をはじめとする多くのストレスを避けることはできません。だからこそ、事前に夫婦間で、不妊治療に対する「考え方」「思い」「意識」、できれば「治療の止め時」などを共有できるように十分な話し合いをして、同じ「姿勢」で治療を進めていけることが大切です。

夫婦間で不妊治療に対する考え方や思い、意識に差が認められたまま治療が始められた場合には、治療中のお互いの姿勢にズレが生じ、お互いを思いやる気持ちが乏しくなる傾向になります。結果として夫婦間のトラブルの原因になる可能性がありますので注意が必要です。とくに女性側が積極的に取り組む一方で、男性側消極的なケースでは、夫婦が対立してしまうこともあります。お互いの立場を尊重しながら協力して治療に取り組むことが円滑な妊活への第一歩です。

治療を開始する時に「治療の止め時」を決めておくことは困難ですが、なるべく「月日:いつまで」とか、「年齢:何歳になるまで」とか、「治療回数:何回まで」とか、「費用:いくらまで」といったような「ザックリとした限界点」も含めて話し合えることが望まれます。

4.不妊治療開始に向けて「パートナーと貨幣価値を共有しておきましょう!」

不妊治療の貨幣価値の共有

2022年4月より不妊治療が保険適応になりましたが、治療内容や女性の年齢によっては自費診療(保険適応外)になります。不妊治療の費用については、事前に夫婦でよく話し合い、お互いの「貨幣価値」を共有しておくことが重要です。

また「保険」と「自費」の不妊治療の内容の違いについても、夫婦で正確に理解することも大切です。不妊の状態によっては、保険診療枠内の画一的な治療では成果に繋がり難く、自費診療だからこそ『適正かつ有効な不妊治療』を選択でき、成果に繋げられる場合もあるからです。

5.不妊治療が開始されたら「妻の精神的なサポートをしましょう!

不妊治療の精神的なサポート

妻が気持ちに余裕をもって治療するために、男性がやるべき最も重要なポイントは「妻の精神的なサポート」になります。

例えば、妻の通院に可能な範囲で付き添って、通院に伴うストレスを夫婦で分かち合うことも大切です。また どうしても女性の方に多くの負担がかかる不妊治療ですので、折に触れて「お疲れ様」とか、「体、辛くないか」とか、「頑張ってくれて、ありがとう」などの声掛けをすることも妻の精神的なサポートになります。そうすることが治療成果に繋がる一助になるかもしれません。

また仕事を持つ女性にとっては、不妊治療と仕事との両立は簡単なことではありません。働く妻を持つ男性の場合は、精神的なサポートのみならず、時間的かつ肉体的な負担も軽減できますように、できれば「家事の手伝い」においても協力的であることが望まれます。

6.不妊治療が開始されたら「お互いにストレス発散をしましょう!」

不妊治療のストレス発散

不妊治療には、男性側にも女性側にも双方に色々なストレスがかかります。夫婦間で定期的に話し合う時間を確保して、不妊治療に伴うお互いのストレスの内容を共有し、上手に発散しましょう。お互いを尊重しながら協力して乗り越えていくことが、円滑な妊活に大切です。

7.妊活に向けて「健康的な生活を心がけましょう」

健康的な妊活

① 食生活に気をつけましょう

妊活に向けて免疫力を上げて健康的な体をつくるためにも、バランスの取れた食事、とくに抗酸化物質を多く含む食品(パプリカ、ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、茶、大豆など)を積極的に摂取しましょう。

② 適度な運動を取り入れましょう

忙しい日々を過ごしていますと運動不足になりがちです。体の新陳代謝を上げて精巣の循環を促進するためにも適度な運動をしましょう。ただし、無理をしないことです。自身のペースに合わせた運動をすることが大切です。

③ 禁煙・禁酒を心がけましょう

過度な喫煙や飲酒による健康被害も心配ですが、精子への悪影響もありますので、妊活に向けて なるべく禁煙・禁酒を心がけましょう。

④ 質の高い睡眠と適度な睡眠時間を確保しましょう

質の高い睡眠時間を確保できるように、なるべくシャワーではなく、風呂に入る生活習慣をつけましょう。精子の質を保つだけでなく、健康維持のためにも睡眠は大切です。

⑤ 高熱になる疾患に罹患しないように注意しましょう

高熱は精子にダメージを与えます。とくに高熱を伴う疾患(流行性耳下腺炎、コロナ、インフルエンザ、ノロウイルス感染症、睾丸炎ほか)に罹患しないためにも、免疫力を低下させないよう健康維持を心がけてください。また感染症が流行する季節には徹底した手洗い・うがいを習慣化してください。それでも罹患してしまい高熱を伴った際には、医療機関を早めに受診されて適切な治療を受けてください。

上記内容をさらに詳しく知りたい方は下記をご確認ください。
男性の妊活でサプリは精子に有効?生活習慣についても詳しく解説

まとめ

妊活は夫婦で取り組む課題です。不妊治療を開始するとなりますと、夫婦にとって心理的・身体的・経済的負担を避けることは難しいことです。だからこそ、お互いの気持ちを共有、理解して協力し合うことが不可欠です。最も重要なポイントは、夫が「妻の精神的なサポートをすることができるか否か」になります夫婦で寄り添い、支え合いながら、円滑な妊活をしてください。

黒田IMRでは、完全予約制・完全個別化の導線による全個室管理の設計にしておりますので、入退出に至るまで他の患者様に会うことがございません。落ち着いた空間で院長のカウンセリングや面談を受けることができますので、安心してご相談ください。

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黒田インターナショナル メディカル リプロダクション院長。不妊治療で生まれてくる子ども達の健常性向上を目指して「高品質な精子の精製法および精製精子の機能評価法の標準化」と共に「次世代の不妊治療法」を提唱し、日々の診療と講演活動に力を注いでいる。

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