女性の年齢が妊娠に与える影響って?
女性の年齢が妊娠に与える影響について、一言で言えば、世間一般で言われているように「若ければ若いほど妊娠しやすく、年齢が上がれば上がるほど妊娠しにくい」ということです。
女性が20歳代~30歳前半であれば、パートナーを含めて不妊になる原因が認められなければ、避妊をせずに排卵期に性交渉(タイミング)を取れば1周期で妊娠する確率は20~30%です。言い換えれば、月経周期4~5回程度、つまり半年程度で1回妊娠するということです。しかし、女性の年齢が上がるにつれて妊娠率は低下し、35歳を過ぎると妊娠率は20%を切り、40歳代になると約5%、45歳前後では約1%まで下がります。つまり、平均寿命が伸びている現代社会においても、妊孕性(妊娠できる力)が低下してくる女性の年齢は変わらないということです。
なぜ、年齢が上がるにつれて妊娠率が低下するのでしょうか?最も大きな原因は、高齢化に伴って卵巣の機能が下がり、卵巣で造られる卵子の品質が低下することにあります。世間一般で言われる「卵子の老化・劣化」が起きてくることが、妊娠率を下げる原因になるということです。同時に子宮内環境も悪くなりますので、一層妊娠しにくくなります。また妊娠できたとしても、年齢が上がるにつれて流産率も高くなりますので、結果として出産率も低下します。
女性にとって年齢と妊娠との関係性は悩ましい問題です。妊娠するという観点から言えば、若いうちに妊娠して出産することが望ましいとうことですが、少しでも妊娠できる可能性を上げるためには、以下の点を心がけてみましょう。
排卵日を正確に把握し、タイミングを合わせるようにしましょう
最も妊娠しやすい時期は、排卵日の1〜2日前、とくに排卵の直前です。基礎体温を測定したり、排卵検査薬を使用したり、排卵日を推測する方法もありますが、自身で正確に判断することはとても難しいことです。ですから、妊活に時間的な効率化を図りたい女性は、積極的に医療機関を受診されることをお勧めします。超音波検査で卵胞(卵子が入っている袋)の大きさを計測したり、血液検査で卵子の形成に関わるホルモンの値を測定したりすることにより、正確に排卵日を見極めることができます。
なるべくバランスのとれた食事を心がけましょう。睡眠時間もしっかり取りましょう
精神的にも肉体的にも余裕をもって生活できること、つまり心身の健康を確保することは妊活に必要です。そのためにも、睡眠時間をしっかり確保しましょう。
また妊活には、毎日の食事も重要です。偏食を避けてバランスのよい食事を心がけましょう。過度なアルコールやカフェインの摂取も控え、ほどほどにしましょう。
日々の生活に適度な運動を取り入れましょう
自身に負担のない範囲で、ウォーキングやストレッチなどを日常生活に取り入れて、体の循環を良好に保ちましょう。
ストレス解消法を習慣化して、自律神経を安定させましょう
過度なストレスを溜めすぎない!溜まってしまったストレスを上手に解消することは、妊活には大切です。忙しい日々の中に自身の好きなことを思い切りする時間などを上手に確保して、自身にあったストレス解消法を習慣化させましょう。
冷え症を改善しましょう
女性は冷え症の方が多いですが、妊娠するためには改善されることが望ましいです。お風呂にゆっくり入る時間を確保して体を温めるようにしたり、肌の露出の少ない服装やひざ掛けや靴下などを着用して体を冷やさないようにしたり、工夫してみてください。自身に負担のない範囲で日常生活に取り入れて身体の循環を良好に保ちましょう。
まとめ
繰り返しになりますが、女性にとって年齢と妊娠との関係性は悩ましい問題です。時間的な効率化を図った妊活は極めて重要になりますので、「なかなか妊娠しない」と思われたら、専門性の高い医療機関を受診することを視野に入れてください。また医療機関を受診される際には、必ずパートナーも一緒に受診し、早い時点で精子の検査を受けられることをお勧めします。なぜならば、不妊は女性の問題と思われがちですが、実は、不妊になる原因の約半数は男性の精子の問題にあり、男性不妊が意外に多いからです。女性にとって妊活には時間的な区切りがあるからこそ、パートナーの協力も極めて重要になります。
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