公開日:2022.04.27 
更新日:2024.06.10

精液検査の方法・手順とは? 現精液検査の問題点や注意点を解説

監修者 | 黒田 優佳子
男性不妊治療の専門である黒田IMRの院長

精子学の研究者であり医師である視点から、
不妊治療における誤解やリスクを解説

精液検査の方法・手順とは? 現精液検査の問題点や注意点を解説

<この記事のまとめ>

1.一般的な精液検査は、通常の位相差顕微鏡を用いて主に「精子濃度」「運動率」「正常形態率」を測り、精子の妊孕性(妊娠させる力)を「迅速」かつ「簡易的」に「低コスト」で検査する方法です。

2.一般的な精液検査の手順は、以下の通りです。
①医療機関から事前に精液を採取する容器を貰う
②3~5日程度の禁欲を考慮の上で検査日を予約する
③持ち込み、あるいは院内にて採精して精液を提出する
④早ければ当日1時間以内に上記項目の結果が得られる

3.一般的な精液検査の問題点は、精子妊孕性を正確に評価することができない点です。そのため、重要な精子の問題(精子異常)が見逃されたまま間違った治療法に展開される可能性・リスクがあり、要注意です。

一般的な精液検査の方法について

一般的な精液検査では、精子の妊孕性可否を「迅速」かつ「簡易的」に「低コスト」に検査します。不妊治療の方針を決定する上で精子の状態を検査することは極めて重要となります。具体的な精液検査の方法は以下の通りです。

検査方法

①採取された精液1滴をガラス板の上に滴下します。

②通常の位相差顕微鏡を用いて200~400倍の倍率で観察します。

③主な検査項目は、精子濃度(1ml中の精子数)、運動率(運動している精子の割合)、正常形態率(大まかな頭部の形)などになります。

─ DOCTOR COMMENT ─

 

一般的な精液検査では、精子妊孕性を「正確に」評価することはできませんので、重要な精子異常が見逃されたまま不適切な治療法に展開されるリスクがある点に課題があります。不妊治療成功の鍵は「如何に、ご夫婦毎に最適な治療法を組み立てるか」にあります。あまり知られていませんが、適正な治療法を決定する上では男性側の問題、すなわち「精子にどのような異常があるのか」という「精子異常の種類と程度」を正確に把握することが極めて重要であり、不可欠になります。

検査項目

一般的な精液検査では、以下表にあるWHOが定めた基準値をベースに男性不妊(乏精子症や精子無力症)の診断をします。

精液所見に対しての下限基準値
(5%タイルと95%の信頼範囲)

 パラメーター下限基準値
2021年
精液量(mL)1.4(1.3-1.5)
精子濃度(百万/mL)16(15-18)
総精子数(百万/精液中)39(35-40)
運動率(%)42(40-43)
前進運動率(%)30(29-31)
生存率(%)54(50-56)
正常形態率(%)4(3.9-4.0)

※参考:WHOラボマニュアル第6版2021年7月27日

ただし、こちらの基準値だけでは精子の中に隠れ潜んだ異常(隠れ精子異常という)を検知することができません。隠れ精子異常が認められる場合には治療が難航する傾向があるため、その存在の有無を正確に「事前に把握」しておくことが「男性不妊治療成功への鍵」になります。また最も重要な点は、隠れ異常精子が人為的な授精を可能にして妊娠、出産まで至った場合に出生児の健康に影響を及ぼすリスクも否定できないため、「出生児の健常性向上」において受精に用いる精子の中から隠れ異常精子を「事前に排除」しておくことが推奨でされます。詳細は、ページ下部の「一般的な精液検査の問題点」の項にて解説しております。

検査結果は「いつ」出るか?

一般的な精液検査の結果が出るタイミングは、採精した容器をご提出いただいてから30分~60分前後となります。ただし採精前には禁欲期間(個人差がありますが3~5日程度)が必要ですので、事前に予約していただく場合が大半です。

一般的な精液検査の手順について

精液検査の手順は以下の流れで進行いたします。

(1) 医療機関へ初診のご予約を入れていただき、医療機関から事前に精液を採取する容器を預かります。

(2) 精液検査に向けて禁欲期間(個人差がありますが3~5日程度)を考慮していただきました上で、検査予約日に受診いただきます。

(3)院内の採精室でマスターベーションにより精液を滅菌採精ボックスに採取していただきます。

※採取場所に関しては「自宅で採精して医療機関に持参する方法」もありますが、個人的には「院内の採精室で採取する方法」をお勧めします(詳細は「精液検査を受ける時の注意事項3つ 」にて解説しております)。

(4)採取した精液の中の精子の状態を検査します。

精液検査を受ける時の注意事項3つ

(1)自宅での精液採取は、搬送に伴う時間経過や不適切な温度管理が精子に悪影響を及ぼす可能性があり、困難が多い

医療機関によっては、精液を自宅で採取して自己搬送することを許可しています。自宅の方がリラックスして採精できるかと思いますが、精子は大変デリケートな細胞ですので、精子妊孕性を正確に評価するためには採取直後からの観察が必要になります。なぜならば、採取してから時間が経過してしまったり、搬送する環境条件が悪かったりすることで精子の状態は著しく変化するからです。以下に、わかりやすく説明します。

精液中には常在菌がいますので、夏場は自己搬送中に菌の繁殖が進みます。一方で、寒すぎてもよくないので、冬場の自己搬送においても最適な温度管理は難しくなります。ですから例えば、精液検査の結果が良くなかった場合に搬送条件(温度管理)が適正でなかった可能性も考慮に入れて判断する必要があるということです。

精子の正確な詳細情報は、その後の適正な治療戦略を具体化させるために極めて重要ですので、なるべく医療機関で採取されることをお勧めします。

(2) 検査に向けた適正な禁欲期間には個人差が大きい

精巣で上手く造られた精子でも禁欲期間が長くなると、精巣上体で射精を待つ間に精子を包み込んでいる膜(細胞膜)に傷がつき、また精子頭部に収納されているDNAが損傷され、さらには運動も失われてきます。逆に、毎日射精するように禁欲期間が短いと、精子濃度は極端に下がり、また精液中に未成熟な精子が目立つようになります。

すなわち、成熟した精子をある程度の数、射精するには一定の禁欲期間が必要になるということです。しかし適正な禁欲期間には個人差が大きく、一概に何日の禁欲期間がよいと言い切ることはできません。一般的に3~5日程度の禁欲期間が推奨されていますが、正確に言えば各個人の精子の品質に見合った適正な禁欲期間があるということです。

(3) 採精のコンディションに伴って精子濃度の変動幅は大きくなる

検査をされた方であれば、その都度、精子濃度の変動に伴って「精子が増えた」「減った」と一喜一憂されることと思います。しかし、採精時のマスターベーションが上手くできたか否かにより、精液量(射精される液量)と精子濃度は大きく変動しますので、実は精子濃度は「精子の実力」を評価する良い指標ではありません。

精液は、射精時に前立腺やその後ろにある精嚢腺の分泌液が、精巣上体で成熟を進めている精子を含む分泌物を押し出し、それらが混ざり合ってできた白濁液です。つまり、精液はあらかじめ精巣内に蓄えられていると誤解している方も多いですが、実際のところは、精液は精巣内に蓄えられているわけではなく、射精をする時にできるのです。ですから、マスターベーションの具合により、精巣上体の分泌物を押し出す前立腺や精嚢腺の分泌液の量が大きく増減し、精液が薄まったり濃くなったりしますので、精子濃度が大幅に変動してしまうのです。

一般的な精液検査の問題点

(1) 現行の精液検査で精子数や運動率が良好だからといって安心できない

一般的な精液検査で調べる精子濃度と運動率の数値は、妊娠率に大きく影響すると考えられていますが、実はそれは誤解です。例えば10万人の統計をとれば、精子濃度や運動率が高い精子は、女性を妊娠させる力が高いというのは間違いありませんが、個人レベルでは そう簡単な話ではなく、顕微鏡で見た精子数や運動率が良好だからといって安心できません。反対に、精液検査結果が悪い(精子数が少ない・運動率が低い)からといって悲観するのも早計です。

そこで私たち精子研究チームは、細胞の重さの違いを利用して、上手く造られなかった精子や消費期限が切れてしまった精子など「明らかに不要な劣化精子」を取り除く技術を確立しました。劣化精子を排除した後の残った精子を「実効精子」と名づけましたが、「実効精子数」の方が精子濃度より「夫が妻を妊娠させる力:精子妊孕性」の正確な指標になります。

(2) 現行の精液検査では「隠れ精子異常」を検知できない欠点がある

一般的に不妊業界では「良好精子=楕円頭部の運動精子」という認識で治療が行われています。しかし、運動良好な精子の中に様々な機能異常(DNA・細胞膜の損傷、先体・中片部・尾部の異常)が隠れ潜んでいるケースも多くあります。私たち研究チームは これを「隠れ精子異常」と呼んでいますが、隠れ精子異常の種類と程度に応じて妊孕性は下がります。つまり、隠れ精子異常による男性不妊治療は難航するということですので、治療開始前に隠れ精子異常の有無を見極めておくことが不可欠です。

しかし、現行の精液検査の最大の問題点は、隠れ精子異常を検知できないという点です。その影では、隠れ精子異常が見逃されたまま間違った治療法に展開される危険性があります。そこで私ども研究チームでは、分子生物学的な視点から隠れ精子異常を検知できる高精度な検査法を確立しました。大変手間のかかる観察法ですが、精子の実効偏差値(真の精子力)を評価するには相応しい新しい精子検査です。

【他院との違い】黒田IMRの精液検査について

黒田IMRの真価の1つは「精子側の技術に特化」していることです。言い換えれば「男性不妊の検査と治療に特化」した高度生殖補助医療の専門施設です。

具体的に言えば、黒田IMRならではの緻密な精度の高い精子検査(詳細は後述)を実施できますので「科学的根拠に基づいた精子側の詳細情報を取得」して「正確な精子妊孕性を把握」することが可能になります。その結果、その方の精子のタイプに最も相応しい「適正な男性不妊治療を組み立てる」ことができますので「効率的な不妊治療戦略・上手な妊活」に繋がり、成功への近道になります。この「一連の個別化した特殊技術」と「データに基づいた、解りやすい丁寧な解説」を院長自らが ご夫婦毎に実践してご提供できるところに、精子側技術に特化した黒田IMRの男性不妊治療の真価があります。

精液検査を受ける際に最も重要なことは、時間的に焦らず 周囲の視線を気にせず リラックスして採精できることです。黒田IMRでは、他のご夫婦と時間的な重なりを回避できる「完全個別対応」の「完全予約システム」にしておりますので、男性の方も安心していらしてください。受診に際してはホームページから「初診申し込み」をしてください。

【画像解説】黒田IMRの具体的な精液検査の詳細

黒田IMRの精液検査では、これまで見逃されてきた「隠れ精子異常」の有無を見極めることが可能で、精子のタイプに最適な男性不妊治療を選択できます。

現行の精液検査の最大の問題点は

1 主に「精子濃度」「運動率」「形態」を観察していますが、採取の度にデータ値が変動する可能性があること

2 また精子の中に隠れている様々な機能異常、「隠れ精子異常」を検知できないこと

3 その影で、隠れ精子異常が見逃されたまま間違った治療法に展開される危険性があること

等を お話してきました。

私たち精子研究チームで開発した分子生物学的な精子精密検査法では、精子の見た目のみならず、隠れた精子異常の観察を可能にしましたので、科学的根拠に基づいた正確な精子詳細情報(正確な精子妊孕性)を開示できるようになりました。以下に検査項目を紹介します。

① 精子頭部と尾部の形態検査

これまで精子の形態を観察する際には、頭部の外周形状が楕円であることが正常性の指標として重要視されてきましたので、「楕円頭部の精子であれば良好である」と考えられ、頭部形態だけを観察することを目的とした染色法が広く用いられてきました。しかし私どもが『ヒト精子』の研究を進めていく過程で、頭部のみならず尾部や中片部(頭部と尾部の間の部分)の形態を高精度に観察できる新しい染色法を確立したことにより、頭部が楕円形でも大小不同があり、また中片部や尾部にも多様な形態異常があることが明らかになりました(以下、写真参照)。

頭部・中片部・尾部異常精子

頭部・中片部・尾部異常精子

頭部・中片部・尾部異常精子

頭部・中片部・尾部異常精子

② 精子頭部の空胞検査:頭部の中の空胞(穴)の観察

精子は最終的に成熟が完了する段階になると、精子頭部に収納されたDNAを保護している核タンパク質はヒストンからプロタミンに置換され、さらにプロタミン同士が架橋して(手をつないで)圧縮され、結果として頭部が楕円形になります。

私たち研究チームは、精子に特有な核タンパク質のプロタミンを特異的に染色する方法を確立し、一見 良好精子と思われる楕円頭部の運動精子の中にも内部に多数の空胞を認める「頭部空胞精子」が含まれていることを明らかとしました(以下、写真参照)。空胞は染色されませんので、白く抜けて見えます。

③ 精子先体の形態と機能検査:卵子侵入に関わる先体の観察

「先体」はヘルメットのように精子頭部の前半分を覆っている袋状の小器官です。この袋の中には、受精時に精子が卵子の膜を溶かすための酵素が入っています。ちょうど良いタイミングで卵子に到達した精子は、ヘルメットを脱いで卵子に侵入し、受精するために必要な生理学的な反応を起こします。この一連の仕組みを「先体反応」といいます。

精子の何%に「先体がついているか」「卵子に侵入する準備ができるか」「先体反応を起こすことができるか」を精密に調べることは生殖補助医療において極めて重要であることを踏まえ、私たち研究チームは「先体が存在するのか」「先体の膜が正常か」「先体反応を誘起できるのか」を正確に確認できる高精度な染色法を確立しました(以下、写真参照)。その結果、「先体の能力」に見合った最適な治療法を選択することが可能になりました。

先体正常精子

先体正常精子

先体欠損精子

先体欠損精子

緑色:先体膜正常精子

緑色:先体膜正常精子

赤色:先体膜損傷精子

赤色:先体膜損傷精子

④ 精子DNA損傷検査:DNA fiberの切断(断片化)の進行程度の観察

最近 私のもとを訪れる夫婦は、すでに長い不妊治療歴があるが全く結果に繋がらない方や、現在通院しているクリニックで「精子のDNAに傷がついている」と言われたので詳細に調べて欲しいという方が大変多くなりました。その背景には、数年前から「精子の老化」というテーマで男性不妊の特集番組が放送され、その中で精子DNAの傷と男性不妊の関連が紹介されたことで、簡易式検査キットが販売されるようになったことがあります。

【key point:精子DNA損傷に関する豆知識】

体を構成する細胞には、DNAに傷がつくとすぐに修復される仕組みがあります。修復に成功すれば生き延びますが、失敗すれば死んでしまいます。一方で、精子は特殊な細胞ですので形成過程でDNAを修復する力を失ってしまい、様々な原因によってできたDNAの傷は修復されず、そのまま残ってしまいます。その結果、見かけが元気な運動精子であっても傷ついたDNAを持った精子も混ざってきます。

DNAがひどく傷ついた精子の多くは受精しません。たとえ受精しても発生が継続しませんので、胚の発生停止や流産(自然淘汰)になり命の誕生にまで至りません。一方で、わずかな精子DNAの傷ならば、受精する機能に問題がなければ受精して発生が継続してしまいます。運良く受精後に卵子が精子DNAの傷を修復してくれる場合もありますが、ほんの僅かの傷を治すのが精一杯なので、その修復が不完全に終わってしまった場合には、子どもの健康に何かしらの影響を及ぶす可能性、リスクが残ります。

命を造り出す生殖補助医療では、安全な技術の提供が必須になります。ここで最も注意すべき点は、子どもの健康という観点からは、不妊治療の業界で良好精子と言っている元気な精子の中に隠れているDNAの僅かな傷こそがリスクを招くという点です。

私たち研究チームで開発した高精度な精子DNA損傷検査は、世間一般に出回っている色素で精子を染めてDNAの傷を判定する簡易式検査キットによるものではありません。電気泳動という手法(電気の力)を用いて1匹ずつ精子の頭の中に収納されているDNA fiberを引き伸ばして「何パーセントの精子に、どのような種類のDNAの傷(DNA fiberの切断:断片化)が、どの程度あるか」を大変細かく調べることができる高精度な精子DNA検査です。

正直なところ大変に手間はかかりますし、精子DNA損傷を正確に再現性高く調べられる技術を安定させるには熟練を要しますが、黒田IMRでは精密に調べた精子の詳細情報を一組一組のご夫婦に時間をかけて科学的な根拠(数々の精子の写真)を丁寧にご説明することは、その後の適正な治療指針を決定する上で極めて重要であると考えて実践しております。

⑤ 精子頭部の細胞膜損傷検査

これまで「精子が泳いでいれば、精子頭部から尾部まで全ての細胞膜は正常である」と考えられてきましたが、本当のところは そうではありません。以下に わかりやすくご説明したいと思います。

ヒトの身体を構成する一般的な体細胞では、細胞膜の直下には細胞質(小器官を含む溶液)があり、その下にあるDNAを取り囲んでいます。つまりDNAは細胞質に包まれているため、細胞膜の損傷がDNAに直結しません。一方で成熟した精子は体細胞と異なり、細胞質を持たない特殊な構造になっていますので、精子頭部の細胞膜直下にはDNAが存在しています。すなわち緩衝作用になる細胞質がないことにより、細胞膜損傷は直下にあるDNAの傷害に直結します。

私たち研究チームは、精子DNAに特異的に結合する色素を使い分けて頭部細胞膜の「傷」を観察する染色法を開発しました(以下、写真参照)。

青色:頭部細胞膜正常精子

青色:頭部細胞膜正常精子

赤色:頭部細胞膜損傷精子

赤色:頭部細胞膜損傷精子

⑥ 凍結保存における精子耐凍力検査

精液の精子濃度が低くて授精に必要な精子が足らない場合、つまり「精子数が少ない」場合には一般的には「即 顕微授精を実施」する傾向にあります。しかし、顕微授精のリスクを踏まえますと、安全に命を誕生させるためには極力 顕微授精を回避すべきということは言うまでもありません。そこで高度に選別した運動精子を凍結備蓄することにより「精子の貯金」が可能になります。しかしここで問題となるのは、凍結精子を融解した時に運動性を失う精子の割合に個人差があることです。

精子耐凍力検査は「選別した高品質精子が凍結保存後に どの程度生き返るか」、つまり精子の凍結保存に耐える力を調べる検査ですので、精子の厳選という観点から考えると「凍結保存技術は細胞膜が弱い運動精子を排除する手段」になります。

黒田IMRでは、精子の「高度な選別」と「丁寧な凍結保存」の両者の技術を組み合わせることにより、ひたすら品質の高い精子の備蓄に励み、治療の安全性と有効性を向上させる努力をしています。

⑦ 精子中片部ミトコンドリアの形態と酸化ストレス機能検査

精子頭部と尾部を連結する部分の中片部には、エネルギー産生に関わるミトコンドリアという小器官と胚分割に重要な役割を果たす中心体が局在しますので、私たちの研究チームは このミトコンドリアを染色して中片部の機能(酸化ストレス)と形態を調べることは重要であると考えて、中片部の正常性を見極める染色法を確立しました(以下、写真参照)。

中片部正常
中片部正常

まとめ

顕微授精を繰り返した後で一般的な精液検査では検知できなかった「隠れ精子異常」が判明し、夫婦が混乱するような事態を避けるためにも、私たち精子研究チームでは生殖補助医療を開始する前に精子精密検査を行っていただき、「真の精子の実力=実効偏差値」を正確に把握した上で、その方の精子のタイプに最も相応しい「適正かつ安全な男性不妊治療法」を決定して「治療の見通し」を予測するという、精子側の科学的根拠に基づいた詳細情報の開示を先にする『効率的かつ安全な治療戦略』をご提供しております。ここに『精子側技術に特化した黒田IMRの男性不妊治療の真価』があります。

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監修者│黒田 優佳子

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監修者│黒田 優佳子

黒田インターナショナル メディカル リプロダクション院長。不妊治療で生まれてくる子ども達の健常性向上を目指して「高品質な精子の精製法および精製精子の機能評価法の標準化」と共に「次世代の不妊治療法」を提唱し、日々の診療と講演活動に力を注いでいる。

出版
不妊治療の真実 世界が認める最新臨床精子学
誤解だらけの不妊治療

主な監修コラム
不妊治療について
日経woman

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