院長ご挨拶
私は『臨床精子学』という『ヒト精子の研究』を20代から現在に至るまで約40年専攻してきた、生殖医療を専門にする産婦人科医師です。この長年にわたり、大学院時代に恩師の先生方と結成した『精子研究チーム』と共に、一貫して不妊治療で生まれてくる子供の健常性向上と治療成果の向上に繋げることができる『安全性と有効性の高い精子側の技術開発』を進めてまいりました。私自身、この長年の研究経験がある医師だからこそ、究極の個別化した、安全かつ最適な不妊治療を患者様にご提供できていると確信しております。黒田インターナショナル メディカル リプロダクション(黒田IMR)は、安全性と有効性の高い男性不妊治療に特化したクリニックです。
2000年に独立開業しておりますので、黒田IMRは来年で25年目を迎えます。その原点は、慶應義塾大学医学部大学院 ならびに 東京大学医科学研究所時代に精子研究チームと共に開発してきた『ヒト精子』の関連技術を「男性不妊の患者様に直結して橋渡ししたい」という熱い思いにあります。2000年の設立した当初は、黒田クリニック・リプロダクション リサーチ センターとしてスタートしましたが、その3年後の2003年には 精子研究所を併設するに至り、規模拡大に伴いクリニックを移転し、現在の黒田IMRと改称しました。
日々精進しながら あっという間に約4分の1世紀が過ぎましたが、今年2024年2月には 福島県立医科大学ふくしま子ども・女性医療支援センター 特任教授に就任、その2ヶ月後4月からは 東京大学定量生命研究所 病態発生制御分野 岡田由紀教授研究班と共同研究する運びになりました。この共同研究は、私たち精子チームが すでに開発してきた、精子DNAの僅かな傷(軽度なDNA断片化)を検知できる高精度精子DNA損傷検出法を始めとする、数々の精子異常を正確に見極めることができる検査法の更なる精度強化と技術拡大を目指したものです。
世間一般には『精子』に関する不確実な情報が多く、「何が真実か」を見極めることが困難な状況になっています。黒田IMRホームページでは、科学的根拠に基づいた正確な精子詳細情報を発信しておりますので、この機会に精子に関する知識を高めてください。
特に強調している点は、(1)見た目が元気に泳いでいて良好精子と認識される運動精子でも、見えないところに異常が隠れ潜んでいる場合が多いという事実、(2)その隠れ異常の中でも精子DNAの僅かな傷(軽度なDNA断片化)こそがハイリスクとなり、不妊治療で誕生する子どもの健康という観点から最も怖い相手になるという点です。
現在、DNA断片化を調べる検査法の中で、精子DNA断片化指数(sperm DNA fragmentation Index : sperm DFI)が主流になっていますが、DFIは精子DNAの僅かな傷(軽度なDNA断片化)を検出できないという点(DFIの検査精度)に課題があります。
世界的に精子関連技術の開発は遅れていることを踏まえ、約40年ヒト精子の研究を専攻してきた生殖医療に携わる産婦人科医師の立場から、黒田IMRとしましては、これまで以上に安全性と有効性の高い不妊治療をご提供させていただき、より一層生殖医療の発展に貢献して参る所存でおります。
患者様のお力になれれば幸いでございます。
黒田インターナショナル メディカル リプロダクション
院長 黒田優佳子