初診時の精液検査の流れ

STEP 1. 初診カウンセリング・面談をします

初診時には、ご夫婦と院長の3人だけで完全個室において約1時間に及ぶカウンセリング・面談をします。

  • 治療歴がございます場合には、可能な範囲で手持ち資料の整理、治療経過に関する簡単なレポート作成をお願いして持参いただいています。

STEP1のポイント

  1. ご夫婦の「不妊の背景や経緯」を詳細に伺い、ご夫婦の「質問に丁寧に回答」し、これまでの問題点を明確化して対策案を具体化させます。

    【問診内容】主に以下のようなことをお伺いします。
    ・結婚歴、既往歴、治療歴、出産歴、月経周期、基礎体温表の確認
    ・タイミング法、人工授精、体外受精、顕微授精の回数
    ・排卵誘発法(ご記憶にある範囲で)
    ・採卵回数、受精率、胚移植率、着床率、妊娠率、流産率等
    ・精子の状態
    ・これまでの担当医師から説明された「治療と結果についての見解」
    ・ご夫婦の「治療に対する思い、ビジョン」
    ・その他

  2. 黒田IMRの「最初に精子精密検査を実施する意義」「治療理念」「技術革新した新しい不妊治療の意義」について詳細にご説明し、黒田IMRの真価を共有します。

  3. 不妊治療には、学術的な観点だけでは割り切れない「心の問題」を整理する時間も必要な場合がありますので、黒田IMRでは ご夫婦が心を一つにして不妊治療に向かっていただくためにも、初診時の十分な時間をとったカウンセリングを大切にしています。ご夫婦側と主治医側(私)の双方がしっかりと情報共有できることにより、双方が納得、理解を深めた上で治療を開始することが可能になります。

STEP 2. 精子精密検査のために採精していただきます

院長との約1時間に及ぶカウンセリング・面談の後、院内採精ルームでマスターベーションにより滅菌ボックスに採取していただきます。採精後に時間が経過することや搬送条件(温度管理)が悪いことにより、精子の状態を正確に評価できない場合もありますので、黒田IMRでは基本的には持ち込みを許可しておりません。

  • どうしても院内採精が困難な場合には、予約時にご相談ください。
  • 採精において最も重要なことは、時間的に焦らず、周囲の視線を気にしないでリラックスして採精できることです。黒田IMRでは他の患者様と顔を合わせることがないように「完全個別対応のシステム」を構築していますので、ご安心して受診ください。
  • 禁欲期間(個人差がありますが3~5日程度)を考慮して受診いただきます。

採精が終了されましたら、お帰りいただきます。院長がご夫婦に検査結果を丁寧に報告し、3人で「精子に関する詳細情報」と「問題点および対策案」を共有した上で、その後の「最適かつ安全な個別化治療方針を具体化」させる約1時間に及ぶミーティングの日程は、別日(初診日から1週間以降)に設定させていただきます。

STEP2のポイント

  1. 精子学の研究者であり臨床家である院長自らが、精液から精子の分離精製を行い、精子の状態を分子生物学的に高精度解析します。具体的には「精子DNA・先体・細胞膜・頭部空胞・ミトコンドリア」等の「頭部・中片部・尾部の機能や内部構造を含む形態」を詳細に調べて「精液の中から隠れ異常のない、安心して治療に用いることができる安全な運動精子が選別、回収できる比率」を算出し、正確な精子妊孕性(妊娠させられる精子の実力)を見極めます。その結果と治療歴も踏まえ、研究者と医師の両側面の視点から総合的に判断し、その精子のタイプに最適かつ安全な男性不妊の治療戦略を組み立てます。ここに『黒田IMRの真価』があります。

  2. 現行の治療現場では「楕円頭部の運動精子=良好精子」という認識にありますので、一般精液検査(WHO基準)では、通常の顕微鏡(位相差顕微鏡)で主に「精子数」「運動率」「形態」を観察しますが、隠れ精子異常までは検知できないという大きな問題点があります。隠れ精子異常があると男性不妊治療は難航し、また生まれてくる子供へのリスクにも繋がる可能性がありますので、事前に隠れ精子異常の有無を把握しておくことが極めて重要であり、必要不可欠になります。

STEP 3. 結果を踏まえ、今後の方針に関するカウンセリングをします

精子機能の結果を反映した「安全な受精法プラン」と「最適な治療方針」を具体化させて、再度ご夫婦と院長の3人で完全個室において約1時間に及ぶカウンセリングをします。

STEP3のポイント

  1. 結果に関して、写真を開示して丁寧に説明します。
    院長がご夫婦に「隠れ精子異常があるか否か」「精子異常が軽症なのか、重症なのか」「精子妊孕性は どの程度なのか」等について、科学的根拠に基づいた精子詳細情報を開示して、問題点と対策案を明確に丁寧に説明します。

  2. その後の具体的な「安全かつ最適な治療方針」に関しても丁寧に説明します。黒田IMRの精液検査により、正確な精子妊孕性を把握することが可能になりますので、その方の精子のタイプに最も相応しい「安全かつ適正な個別化男性不妊治療を組み立てる」ことができます。

    最も重要なポイントは、院長が精子学を専攻していることもあり、
    1. 高精度に精子を「検査」する技術のみならず
    2. 高度に精子を「選別」できる技術と
    3. 顕微授精を回避できる「高度化した体外受精:人工卵管法」の技術を持っている
      ことです。

その結果として、安心して治療に用いることができる「安全な精子の数と質の確保」ができてから採卵を提案することが可能になりますので、精子側から「治療の安全性と有効性」を向上させられる「効率的な治療戦略・上手な妊活」になります。ここに『精子側の技術に特化した黒田IMRの男性不妊治療の真価』があります。

STEP 4. ご夫婦で話し合う時間を確保していただきます

精子精密検査の詳細結果に基づいた『安全戦略・個別化男性不妊治療プラン』をお伝えした後に、黒田IMRにおける治療を「希望されるか否か」についての回答は、その場ではなく、いったん持ち帰って頂いております。なぜならば、ご夫婦がじっくり話し合う時間を確保して頂くことにより、今後の治療に対するご夫婦の意思を改めて確認し合うことができ、お互いの意識を共有することが可能になるからです。その上で ご夫婦の見解がまとまりましたら、後日電話を頂き、今後の方向性やご夫婦の意向を伺っております。
この時間は「黒田メソッド」として大切にしている待ち時間なのです。

精液検査の費用について

● 黒田IMRでは上記した9項目の精子精密検査の内、1~8項目までがセットになります。

【黒田IMRにおける具体的な検査項目】以下の検査を行います。

  1. 頭部の外部形状 および 尾部の形態検査
  2. 頭部の内部構造・空胞の検出検査
  3. 頭部の膨潤試験
  4. 頭部の先体の構造・局在検査 および 先体の機能検査
  5. 精子DNA断片化・DNA損傷の検出検査
  6. 頭部の細胞膜損傷の検出検査
  7. 凍結保存における精子耐凍能力検査
  8. 中片部ミトコンドリアの形態・局在検査 および 代謝・機能検査
  9. 精子結合抗体検査

(1) 8項目の分子生物学的な手法による精子検査 技術料(試薬代、消耗品代を含む)
(2) 初回カウンセリング・面談 1時間
(3) 結果報告を踏まえた今後の展望に関するカウンセリング 1時間
以上(1)~(3)の一連の工程を含めて保険適応外・自費 165,000円 (150,000+消費税15,000円) になります。

● 9項目の精子結合抗体検査を実施する必要がある場合には、別途 保険適応外・自費 55,000円 (50,000+消費税5,000円) かかります。

● セカンドオピニオンを含むカウンセリングのみを希望される場合には、保険適応外・自費 1時間 55,000円 (50,000+消費税5,000円) になります。

※『究極の個別化した最適な不妊治療』をご提供することができる黒田IMRの背景には、保険適用外(自費)による診療形式があります。自費診療であるからこそ、保険診療枠内(一律同じ、画一的な治療法)の規制に縛られず、精子研究チームで開発した特殊技術を適材適所で導入することが可能になり、究極の個別化治療を実現できるのです。